はじめまして。2月末に入団しました、新入団員ぬっきーです。

 

3/26(日)の練習では、『ONE PIECE FILM RED』より「新時代」「私は最強」(short ver.)のYouTube公開用動画を収録しました。私にとっては初めての動画撮影です。
「FILM REDの曲だから赤い服着てこ!」と意気込んで真っ赤なセーター着用で臨んだはいいものの、思いのほか目立つ立ち位置で映ることになってしまい……

恥ずかしかったです……

でも楽しんで収録できましたよ!
ショート動画はYouTubeで近日公開予定です。お楽しみに!

もう一曲、この日練習したのが『アイドルマスター シャイニーカラーズ』より「神様は死んだ、って」
合唱らしからぬ曲を合唱らしからぬ歌い方でゴリゴリ練習しております。
入団早々こんな攻めた曲を歌わせていただけて、これからの活動でどんな表現に挑戦していけるのかワクワクが止まりません!

 

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「合唱らしからぬ歌い方」と書きましたが、「神様〜」といい、別の日に歌った某楽曲といい、最近の練習では原田先生から

「綺麗な発音とか標準的な発音だけが美しい音楽じゃない」
「音を歪ませたい! 濁らせたい!」
「あいうえおの発音がクリアになればなるほど歪んだ音楽から離れていく。綺麗な発音から離れよう!」

こういう指導をちょくちょく受けます。
この「綺麗な発音から離れる」歌唱は今まで私がやってきた歌い方の真逆を行くものです。
何せ、私は劇団四季で育った人間なのです。
中学生の時『キャッツ』を観て衝撃を受けて以来、四季の舞台を中心にミュージカルにのめり込む10代の日々を送っていました。

この劇団四季、台詞や歌詞を観客にしっかり届けるための母音をクリアに発音する発声法で知られていて、全国の小学校で特別授業「美しい日本語の話し方教室」も実施していたりします。
四季への憧れがピークに達していた時期は、その発声法もよく真似していました。
そんなわけで、今も私は母音をハキハキ発音して歌おうとする傾向にあります。
ですが、その歌い方では最近のGnosinaで練習している曲には馴染まないようです。

 

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ここで宣伝させてください。
私がこの人生で観てきたミュージカルの中でも特に好きな作品、劇団四季の『ノートルダムの鐘』が5月14日から東京で上演されます。

『レ・ミゼラブル』で知られるフランスの文豪ヴィクトル・ユゴーの小説が原作の、15世紀末のパリを舞台とした物語。
本作はクワイヤ(聖歌隊)、つまり合唱が大活躍する作品です。

開幕1分でこの動画の冒頭の「あーあーあー、あーあーあー」が出てきます。ぜひ生の舞台で聴いてみてください。震えますよ。
実は本作を観てクワイヤに圧倒されたことが、「私もあんな風に歌いたい!」と合唱に興味を持つきっかけになりました。

マイノリティへの差別や迫害、人間が誰しも抱える「善」と「悪」などについて問いかける重厚な作風。
必要最小限の装置で観客の想像力を刺激する演出。(「15世紀当時でもそのまま上演できる演出」というコンセプトだそうです)
「アンダー・ザ・シー」「美女と野獣」「ホール・ニュー・ワールド」等を作曲したディズニー音楽の巨匠、アラン・メンケンによる楽曲。
どれをとってもとにかくすんばらしい作品です。
全人類に一度は観ていただきたいので、まだ観たことがない方はこの機会にぜひ。

 

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話を戻すと、今までの自分の歌い方では最近のGnosinaで練習している曲には馴染まないようです(2回目)。困りました。
そこで「歪んだ音楽」を目指すべく、練習中に心の中でこう唱えていました。

(私は西川貴教だ……私は西川貴教だ……私は西川t(ry)

この動画の一曲目の歌い出しド頭(うぁあーいしーてるーからー)に見られるように、西川貴教氏の歌うときの発音は度々歪みまくっています。
なので、この方向性を意識しながら歌ってみました(こういう理解でよろしいでしょうか先生……?)

「歪んだ発音の歌唱」の例として真っ先に思い浮かべる程度には私は西川氏を推しています。
(四季みたいに憧れて歌い方を真似しようとならなかったのは、たぶん声質が自分と違い過ぎるから)
彼の魅力を知っていただくには、私が愛をどーこー云うよりライブパフォーマンスを実際に見ていただいた方が早いでしょう。彼の真価が発揮されるのはCDやTVよりとにかくライブです。
とはいえ、せっかく好きなものを宣伝できる絶好の機会なのに「ライブに行ってください」で終わるのも寂しいので、ここで西川氏の個人的おすすめ楽曲を紹介したいと思います。
いくつかの名義を使い分けて曲を出しているので、名義別に一曲ずつ。

 

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まずは言わずと知れたT.M.Revolution名義。

「魔弾 〜Der Freischütz〜」
ライブで盛り上がる定番曲。
デジロック調の原曲もイカしてますが、ライブではバンド色が強いアレンジに大化けして格好良いんですよ!
そしてこの曲は何と言ってもMVがすごい。みんな一回見たほうがいい。
ハードな曲調とミスマッチな小津安二郎テイストの世界観、からの終盤で繰り広げられる笑撃の展開を見逃すな!

 

お次はTMRをお休みしていた時期に期間限定で活動していた、作曲家の浅倉大介氏とのユニットT.M.R-e名義。
(※正式なユニット名は「the end of genesis T.M.R.evolution turbo type D」)

「月虹 -GEKKOH-」
私的「無人島に持って行きたいCD」第1位(眠れない時に聴くとスヤスヤ眠れるんです)、『Suite Season』に収められた一曲。
サビに行きそうでなかなか行かずに焦らしてくるAメロ・Bメロを経て、ひとたびサビに入ると転調に次ぐ転調でこれでもかというほど盛り上がり、「何だこの曲?!」と思わせてくれる芸術性の高いバラード。
井上秋緒氏による歌詞の美しさも魅力で、特に「誰かを深く想うことは 明日さえも殺してゆくよう」という詞が私は大好きです。
残念ながらここに載せられる公式の動画がないので、『Suite Season』を入手して聴いていただければ。

 

続いて、4人の玄人ミュージシャンで結成されたメンバー全員超絶技巧のロックバンドabingdon boys school名義。

「STRENGTH.」
ライブではオープニングに演奏されることの多い曲。
疾走感溢れるサウンドに繊細なピアノの音色が重なって、激しさと切なさに胸がかき乱されます。
日本のバンドっぽくない楽曲が多い(と私は思っている)absですが、この曲はかなり日本人の琴線に触れるポイントを押さえて作られているように感じます。
MVでマイクがめちゃくちゃ発光してるのも印象的。

 

最後に、TMRでの20年の活動を経て、満を持して本名でデビューした西川貴教名義。

「His/Story」
サビの「Wow…」をライブ会場のみんなと一緒に合唱するのが最高に楽しい一曲。
息継ぎする間も無くWow Wowし続けているうちにだんだん酸欠になってきて、歌いながら半ばトランス状態になってブッ飛べます。(※個人の所感です)
西川氏主催の野外フェス「イナズマロック フェス」で聴いたとき、壮大でダイナミックな曲調が琵琶湖のほとりの風景によく似合っていた覚えがあります。野外で聴くのが気持ちいい曲ですね。

 

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さてさてそんな西川氏、8月17日に開幕予定の日本初演ミュージカル『スクールオブロック』に主演します。

西川氏を推し始めるよりも前からミュージカル好きだったので彼の舞台出演は元から俺得だったわけですが(これまでも何度も出演しています)、本作に関しては個人的に特に思い入れがあります。

その第一の理由は共演者の濱田めぐみさん。
もと劇団四季の看板女優で、四季時代は『ライオンキング』『アイーダ』『ウィキッド』等でヒロインを演じ、退団後も『レ・ミゼラブル』『メリー・ポピンズ』等に出演。ずっと第一線でバリバリ活躍されています。
10年以上前から応援している、ミュージカル界で一番好きな俳優さんです。

さらに、音楽を担当するのが『キャッツ』『オペラ座の怪人』等を手がけた巨匠中の巨匠、アンドリュー・ロイド=ウェバー。ミュージカル史を語る上で避けては通れないお方です。
『キャッツ』でミュージカルにハマった私にとっては、人生を変えられた人物の一人と言っても過言ではありません。

言わば推しと推しと推しの競演です。というか、「こんなミュージカルがあったらいいなー」という私の妄想をそのまま現実にしたような布陣です。
未だに、「こんな(私に都合が良過ぎる)ことってある?」という気持ちです。

本作の公演情報をスマホで初めて見たのは2019年、新横浜駅で名古屋へ出張するための新幹線を待っていたとき。そんな人の行き交う場所でなかったら見た瞬間に絶叫していたことでしょう。
当時は2020年に上演される予定でした。チケットを早々に取って心待ちにしていましたが、コロナで公演は中止に。今回、3年の時をまたいで改めて上演されることとなった次第です。

中止になった時は心が挫けそうになったけど、諦めずに上演されるの待ってて良かった……ありがとうございます……ありがとうございます……

 

コロナが落ち着いてきて前よりも舞台やライブに行きやすくなり、また集まって合唱もできるようになってとても嬉しいです。
この先、Gnosinaで思う存分歌っていけるのを本当に楽しみにしています!