皆さんこんにちは。
ブログでは○年振り、ソプラノのふゆかです。
先日の練習では次の本番、野外を意識した練習が行われました。
本番当日の隊列を組み、先生ご指導のもとで表現を広げ、いかに足を止めて聞いてもらうか、
どう声を広げていくか意識しました。
今週末の野外はどんな本番になるのか?
どうか晴れますように!

 

さて、少しだけ場所をお借りして令和初の現場を完走して感じた話をさせてください。
今私は舞台「黒子のバスケ ULTIMATE-BLAZE」大千秋楽を見終わって福岡・博多でこれを書いています。
黒バスに関しては連載終了後に漫画を読んだだけ、アニメは触れてない程度のゆるいオタクだった私。
原作好きだからなんとなく、と言うライトな理由で観に行った舞台は本物のボールとエアを入り交えて、
走り、跳び、汗を流し、時には負けて悔しくて泣き信念を貫く高校生たちの熱いドラマが繰り広げられる作品でした。
スポーツ漫画の舞台化ということで派手なプロジェクションマッピングなどが使われるのかと思いきや
お稽古はまず体育館でバスケ練習からというゴリゴリの体育会系、その上で原作のキャラクターを研究し尽くし、
自分の役を愛してくれるプロたちによる最高の舞台表現を詰め込んだ、まさにファンのための舞台。
ちなみに初めて見終わってから横を見たら「推しがいた」「息の仕方が推しそのもの」と号泣している
原作過激派の友人がいました。

 

2016年に上演以来2作品目、3作品目と回を重ねてストーリーをつなぎ、
4作目にして完結編の上演が行われたのが今作です。
キャストによっては第一弾から出演し続け100回を超えるというシリーズ物ならではの感動もあり、
これまで描かれたストーリーの熱い想いを締めくくる完結編でもありますので、まぁ話が熱い。

 

 

ストーリーは知っているはずなのに、主人公たちがいる誠凛高校の前に立ちふさがる高校こそが
今日は勝ってしまうのでは?話がひっくり返ってしまうのでは?え?決勝は秀徳海常戦になっちゃう?
大丈夫?と拳を握りしめて試合展開を見守る観客。
最早そこは劇場ではない、東京体育館でした。
大阪公演に始まって東京公演は可能な限り通い、福岡に遠征し、昼の部と夜の部をハシゴし
(「腰が痛い」「椅子が硬い」と文句を言いながら)
命を削ってオタク完走できたのもいい思い出となりました。
千秋楽は3年以上の思いとプレッシャーを担っていたキャストが感情を爆発させ、それに呼応するかのように
他のキャストたちも白熱した試合展開に。キャストも客席も涙が止まらない、ぬるい舞台好きですが
今まで経験したことないような体験となりました。
あ、今思い出しても泣けてきました。
名残惜しいけれど肉体的にハードな舞台でもあるので、キャストが誰も欠けることなく千秋楽を迎えたことが
嬉しくもあります。
俳優さんにとっては仕事のひとつでもファンはその思い出を胸に今後の人生でへこたれそうな時も励まされていく、
理想とする現場でした。

 

何回も見るなら円盤でいいじゃん?
なんで東京で観たのに遠征もするの?
って言われることもあります。
理由は色々ありますが、現場の空気、会場の一体感を感じるためです。
いわゆるライブ感ですね!
客席が息を飲む声にならない音、マイクに拾われない役者さんの息遣いや声、跳ねて着地した時の振動。
私は生で観劇するとそういったことが一番印象に残ります。
そして円盤に収録されないような、キャラクターたちが生きてる原作の漫画のコマに描かれていないシーンを
骨髄に念写で焼き付けるためです。
(ちなみに私は令和になってから眼精疲労が取れないんですけどこれってもしかして…)

 

原作があるから、人気漫画、人気アニメのファンがいるから
4作品かけて完結するのは当たり前と思う人もいるかもしれません。
ですが良質な舞台作品が多くありかつてなく舞台観劇の心理的ハードルが下がっている今、
プロだから誰もが喜ぶ舞台になって当たり前、客席が埋まって当たり前ではないと思います。
作品と役への愛がない舞台ははっきりと一般人である観客に伝わります。
また、誰よりも原作を読み込み思い入れの強いファンこそが辛辣な批評家となりえます。

 

そう考えると空恐ろしい気にもなります。
アマチュアではありますがステージを準備してパフォーマンスをするのは私たちも同じ。
音やタイミング、歌詞を間違えることはもちろん望ましくはないですが、それよりも原典への思い入れのなさや
浅い読み込みが透けて見えてしまうことを怖いなと最近感じるようになりました。
思い入れが深くなりがちな熱いオタクだからこそ、同じコンテンツファンの人が喜ぶことは誰よりも分かるのでは?
アマチュアで、アニソン合唱をする自分たちの立場におきかえ、
改めて「お客様をお呼びし観ていただく」立場を考えさせられる現場でした。
ライブ感をお客様に喜んで頂けるようなパフォーマンスに向かって、団員一同練習に励んで行きたいです!
(上手い締めくくりだと思っている顔)

 

ちなみに作品は知ってるけど…くらいの温度でもいいので、
ぜひ6月より配信開始の本作の配信映像を見てみてください。
肉体で、声で表現するスポーツドラマとはこれほどなのかと思える舞台です。

 

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