Gnosina LIVE Brilliantにご来場いただき、誠にありがとうございました。

テキサス出張から帰ってきました、振付担当にったんです。Howdy!
皆様の感想の中で、今回のライブでのダンス曲について振付やダンサーへのコメントをたくさんいただき、めちゃくちゃ嬉しいです!ありがとうございます!

 

以前、どうやって振付をしているか、という内容のブログを書きましたが、今回はライブでの3曲について、その舞台裏をお話出来たらなあと思い、筆を取りました。(円盤特典のスタッフコメンタリー、好きなんですよねぇ…え?あなたも?気が合いますね!)
長文となりますが、お付き合いくださいませ〜

 

◼︎そもそもの話
今回、全て新曲で8曲あることと、会場をライブハウスという小さな箱にすることから、ダンス曲は全員が踊るのではなく、メインダンサー(オーディションにより選抜)を設けて、通常のコーラス練とは別スケジュールで準備を進めることになりました。

また、ダンスをつけるのはどの曲にするか?は、あっさりと、ライブ運営班で決まりました。
「Reversed Masquerade」
「Star Divine」
「御旗のもとに」
理由は「元々の作品がアイドルや舞台少女、歌劇団だから、お客さんも振付が付くことを期待しているに違いない(と、オタクのわたしも強く思う)」というものでした。

 

◼︎Reversed Masquerade
一番最初に振付が決まりました。2月中旬に完成。
「本家と同じにはしたくない、ぐのしなのリバマスにしたい」という強いカフェパレオタクからライブ円盤を貸与され、参考にしつつ、曲を何度も聞いてまず最初に浮かんだ振付が「Tick・Tack・Nightmare![1a]」の部分。
チクタクは時計。腕を時計の針にして、ぐるぐると回します。
そこからはスムーズに他の動きも出てきました。

かわいくてオシャレで、とびっきり元気な、巻き込み型でみんなが笑顔になれるものを目指しました。

ダンサーは5名。それぞれの個性をタイプ別(キュート、ハッピー、クール)に分類し、組み合わせにも頭を悩ませてリバマス有識者と候補者を出し、演出班も通して決定。
誰がどのタイプか、みなさんはお分かりになりましたか?

隊形もくるくる変わったり、強いオタクの強い想いで振付が増えたりと、かなり頭を使う曲でしたが、全4回の練習とMARKTの本番を経験し、一番安心して本番を迎えることができたチームでした。

リバマス練習語録:ギュイーン!キラキラキラキラ!ドゥーン!小悪魔!ひよこ!

 

みんなで一緒にできる簡単な振付、「We are Monsters![1b]」をライブ前に動画公開したのも新しい試みでした。
一緒にやってみよう!を現場で初めてやるより、「あ、こんな感じなんだ?」と心の準備をしてきていただける方が、お客様の緊張も少しは解けるかな?と思っての公開でした。
動画はダンス練の合間に一発撮り!
視線はかなりカンペを見ていますが、必要な情報はお届けすることができたかと。まずまずですね!

ちょっと恥ずかしくても、うふふと楽しく踊っていただけたなら、嬉しいです。
今回のような振付や、コールアンドレスポンスといった、お客側が参加すること、に対する感想などもありましたらぜひお聞かせください。

 

◼︎Star Divine
かなーり前のブログでお話しましたが、にったんは女子歌舞伎塾にて日舞を習っておりまして。
まだまだ未熟ではありますが、今回のスタディヴァでは、扇子を舞台少女が操る武器に見立てて、かっこいい振付を作りたい…!と背伸びをしました。
3月末に完成。

結果、背伸びしてよかったと思えるものに仕上がったのは、「絶対にこれを踊りたい!」という強い想いで団内への振付公開後に行われたオーディションに参加してくれた団員の中から、選ばれた3人の舞台少女のおかげと思っています。

だってすんごく難しいんですよ、扇子の扱い。
扇子の色はダンサーに選んでもらいましたが、練習を頑張ったおかげですぐにボロボロになり、2、3本目で本番に挑んでいます。

当初は、間奏で殺陣やりたいなあなんて思っていましたが、それは流石に無理だったので、弓や刀の動きなどのソロパートを加えています。
子どもの頃に、弓道の動きを兄者から遊びで教わっていたこと、殺陣の体験レッスンに一度参加したり、女子歌舞伎塾で殺陣の時間があったりしたことが、このシーンに活きています。

 

ライブ後のTwitterにも投下しましたが、超ブリリアントエモな振付が2箇所、この曲には存在しています。
☆一つ目…2番Aメロ「約束結んだ糸が 今に千切れそう[2a]」にて、2人がすれ違いざま重ねた手が、振り返って視線を交わし、時が止まった瞬間に千切れる、という振付。エッモ…わたし天才では?
ちなみにこのあと、もう一人はソロがありますが、千切れた2人の間に割って入ってきたところへ、大変気持ち良いハーモニー(特にテノール)が自分のためだけに浴びせられるので、ドヤ顔で踊ってしまうポイントです。

☆二つ目…Cメロ「宇宙の砂になった 遠い空で繋ぐ星座[2b]」と「それは運命(さだめ) それは本能 今もう一度 私になっていくから[2c]」にて、一人ずつが五芒星を描くという振付。
描かれた星の形に、気づいていただけましたか?
動きがシンプルな分、どれだけダンサーが表情や動きの繊細さで魅せられるか、というターンです。
実はここ、特に演技の指示を出していません。歌詞とリンクした動きを、ダンサーがそれぞれ、自分たちの解釈できっちり仕上げてきてくれました。

アレンジャーぐっちさんが、本番直前ブログで「センスの良い演出」と言ってくれた動きは、絶対ここにしかハマらないやつだったので、センスの良いアレンジの神に「センスの良い」と言っていただけて本当に嬉しいです。

スタディヴァ練習語録:ぶわっ!指!座布団の角!斜め!斜めー!

 

スタディヴァは許諾の関係で動画公開がまかりなりません。いと口惜し
再演が出来るよう、皆さまの声をお聞かせいただけますと幸いです。

扇子の可能性が無限大なので、これからも機会あれば使っていきたいです。

 

◼︎御旗のもとに
難産でした。インプットにものすごく時間をかけたというか、アウトプットのきっかけが得られなかった曲です…
他の2曲は、振付が8割方完成したものを団内公開してからのオーディションでしたが、この曲に関しては、サビしか出来ていないままオーディションを行い、ダンサーを不安にさせたまま練習当日を迎えるという無茶振り。
最終的に振付が出来たのは、初回練習の直前、1.5時間で形にしました。6月末に完成。

なぜ時間がかかったかというと、わたしがこれまでやってきたダンスと、この曲でやりたいジャンルが異なっていて、動きが組み立てられなかったためです。

宝塚歌劇団や、シアターダンス、本家ミュージカルの映像を見まくり、曲を何度も何度も何度も聞いて、インプットばかりしていました。

怖いから、アウトプットに移れなかったんですねー。でも、いきまないと産まれないので。無理矢理作りました。
無理矢理と言っても、適当ではなく、集めておいたピースを、ザッと箱の外に出して、ぼんやり思い描いてた完成図に向けて一気に組み立てた感じです。

なので、1.5hで形にした、とは言いましたが、ピースを集める作業を考えると、3曲のうち最も時間をかけて作った振付となりました。

また、細かい動きがたくさんある振付より、今回のような、たっぷりした余裕のある動きだと誤魔化しが効かないので、ダンサーの癖に完成形が左右されます。

あえて2人に人数を絞って、男性役女性役とシンメに配置したことで、限られたステージにおいて見栄えよくできたのでは、と思います。

当初は小道具の使用は考えていませんでしたが、振付を頭で組み立てながら、これはハットがあった方が動きの幅が広がるな、と、のトリコロールカラーで揃えました。
かわいかったでしょう?お帽子。

 

 

御旗の練習語録:ビシッ!ビシッ!キリッ!キリッ!ふわっ!ふわっ!キラキラキラキラ!翼をバサァッ!

あざとさと凛々しさの難を感じました。

 

さて、長々と書いてまいりましたが、いかがでしたでしょうか?
今回は、全員が踊らない分、フル振付でかなり難しいことを団員に求めました。
なんてったって、団員はほぼ全員、ダンス経験がないのです!
どう見ても難しい…でも踊りたい!頑張りたい!と立候補してオーディションにも参加してくれる団員が、楽しかった!と言ってくれたこと、本当に嬉しく思います。

また、それを見ていただいたお客様が素敵だった、楽しかったと言ってくださること、何よりの幸せです。創作意欲の泉です。

もちろん、技量はまだまだ追いつかず、プロの完璧さとは程遠いところにいますが、それでも、よりよいエンターテイメントを届けられるよう、今後もアツいぐのしな活動を続けて、更なる高みを目指していきます!

もちろん歌の方もね!

 

今回のライブで、楽しかった!歌ってみたい、踊ってみたい!と思っていただいた、お客様!
あなたも団員になって、わたしたちと一緒にエンターテイメントしませんか?

Chor Gnosinaでは、現在、新規団員を募集しています。
まずは見学から、ぜひお問い合わせください!

 

 

脚注

[1a][1b]「Reversed Masquerade」作詞:松井洋平

[2a][2b][2c]「Star Divine」作詞:中村彼方