お疲れ様です。
活字も得意な矢島です。
5/1は、三好先生・森山先生にお越しいただいた練習でした。
レコーディングに向け、色々と厳しい指導をいただきました。
今回の練習における集中力を、普段の練習でも発揮できるよう、PDCAを回して行きたいですね。
 
さて、今回のレコーディングにあたり、曲の原作小説2作品を一通り読了したので、その感想を書きます。
 

 
【落第騎士の英雄譚】
海空りくの3つ目となる作品。王道俺強いサクセス系。
地の文としては未熟な面が見受けられますが、
物語の熱量が高く、読み手の心を揺さぶります。
根っからの負けず嫌いで、目指したものは譲れない。
才能がないと言われ続けながらも、諦めきれず足掻き続ける。
「全力を出し切る」という言葉がありますが、
真に「全力を出し切った」のなら、
その瞬間に崩れ落ちるのではないでしょうか?
才能がないのなら、真の意味での全力を振り絞ろう。
そんなアツイ決意を持った主人公のサクセスストーリー。
「努力は報われる」ということを、直球で表現した本作。
ライバル達もまた、主人公に劣らず負けず嫌いな努力家です。
彼/彼女達との熾烈なバトルは、一読の価値があると心から思います。
 
 
【幼女戦記】
カルロ・ゼンという日本の作家による作品。
シナリオライターとして働いていた経歴からか、
処女作(Wikipedia参照)とは思えない文章力。
そしてミリタリー。幼女成分は一体どこに行ったのか。
エリートサラリーマンが第一次~第二次世界大戦あたりの時代に
幼女として転生するという、異世界転生モノとしてはありそうな展開。
また、魔導という概念が存在し、魔導士としての才能を見出された
主人公が、軍属となり俺強いを存分に発揮していく王道な展開。
と、思いきや・・・
 

とにかくミリタリー色が強過ぎて萌え要素が一切ない。
思考回路がエリート社畜過ぎて萌え要素が一切ない。

 
砲兵こそが戦場の神。魔導士が観測し、砲兵が耕し、歩兵が占領する。
目指すのはエリート街道からの後方勤務。戦争は人的資源の無駄遣い。
名言が飛び交います。
フレーバーテキストも秀逸。
前線を転戦しつつ、社畜力を発揮して勝利をもたらすものの、
政治的に勝利できない能無し上層部に対し、次第に不信感を抱き始めるが・・・
昨今のライトな作品に飽きてきた方に、ぜひともオススメしたいヘヴィノベルです。
同じ社畜として大変勉強になる作品でした。続きが気になりますね。